【使用米:麹】新潟県柏崎米 100%
【アルコール度数】14%(原酒)
【使用酵母】-
【日本酒度】-
【酸度】-
【おすすめの召し上がり方】冷やして
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
シリウス(SIRIUS)は、「おおいぬ座」のなかでいちばん明るく輝く星(=α星)で、21ある1等星のうちのひとつ。四本の足を地に着けて顔をこちらに向けているような姿(イメージ)の犬の鼻先で激しく輝いている星です。地球から見上げた時に太陽の次に一番明るく見える星がこの「シリウス」。オリオン座のα星のベテルギウス、こいぬ座のプロキオンとともに冬の大三角形を形成しています。VEGA(ベガ)やREGULUS(レグルス)、FOMALHAUT(フォーマルハウト)と一等星を揃えた★(スター)シリーズの中、満を持して登場のSIRIUS(シリウス)。一番強い輝きを放つ星になぞらえた「あべ SIRIUS 2017-2018」を手にするにつけ、阿部さんのこのお酒に対する思い入れを感じずにはいられません。
そんな「SIRIUS 2017-2018」、王冠で栓をされたボトルには、瓶内二次発酵で生成された炭酸ガスが封じ込められています。炭酸といっても勢い良く噴き出して開栓するのに手こずるというようなものではなく、わずかなにごり成分とともに溶け込んだ優しく軽やかな甘さが清涼感を伴って、上品、且つ、チャーミングな味わいを楽しませてくれます。
グラスに注がれた「SIRIUS」は、にごり成分を溶け込ませてうっすらと白濁。その白濁の中に浮遊するごく小さな白い欠片が、グラスの底から細い筋をつくるようにして繊細に立ち昇る微細な気泡によってふわりと舞い上げられます。エレガントさを表して余りある外観です。
ほのかな香りには炊き立てのごはんのようなもっちり感に加え、小粒のベリー類のような甘酸っぱい果実を想わせるニュアンスも優しく漂います。
ピチピチと強めに弾ける爽快な口当たり。にごり成分によってより厚みをもたらされた旨みは、メロンや林檎のような艶やかで甘い果実フレーバーによって甘やかさを補完。さらに、冷たい状態だと日本酒「あべ」的なカラメルのような香ばしいビター感が味わいにコクを表現し、同時に味わいにくっきりとした輪郭が描かれ、歯切れ良く爽やか、且つ、甘みを感じられる飲み口が表現されます。
グラスの中で温度が上がってくるとビター感は影を潜め、旨みの濃厚さ、豊かな甘み×甘フレーバーがリッチさを展開。洋梨のようなまろっとした味わいを楽しませてくれます。
飲み落とすと、すーっと静かに寄せる波のようなイメージの苦みによって綺麗に洗い流され、後味はすっきり。花の蜜のような優しく甘い余韻がふっと、後口を吹き抜けていきます。
シャンパンストッパーを使って冷蔵庫で保管しても翌日には炭酸はほぼ落ち着いてしまうので、ピチパチな口当たりの爽快感を求めるのならばバックラベルに書かれている通り「速やか」に飲んでしまうのが正解。ですが、翌日に持ち越した穏やかな口当たりの「SIRIUS」も、ほどよいフレッシュさとまろやかさのある、落ち着いたバランス感が心地よい味わいです。