Produttori Vini Manduria
◆ワイン連盟から協同組合へ
「プロデュットーリ・ヴィーニ・マンドゥーリア」の歴史は、志のあるワイン生産者の小さなグループが1928年に「ワイン連盟」を設立したところからスタートします。さらにその4年後の1932年に 「ワイン連盟」は正式に協同組合としてのワインの生産を開始しました。
◆プリミティーヴォ・マスター
現在、400人の組合員がいるという「プロデュットーリ・ヴィーニ・マンドゥーリア」は、所有する1000ヘクタールのブドウ畑のすべてが「プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア D.O.C.G.」の区域に属し、その50%以上でプリミティーヴォを栽培。「プリミティーヴォ・マスター」と自称するほどにブドウ品種「プリミティーヴォ」に強いこだわりを持つ「プリミティーヴォ・ワイン」の第一人者です。
◆ブドウ品種「ヴェルデーカ」
今回ご紹介させていただくワイン「アリーチェ」に100%使用されているブドウ品種「ヴェルデーカ」は、プーリア州で古くから栽培されてきた土着品種。日本でこの「ヴェルデーカ」のワインに出会うことはあまり多くありませんが、現地では日常消費用ワインのブドウとして「いつもそばにある」イメージの品種。その艷やかな酸とミネラル感による快活な飲み口の「ヴェルデーカ・ワイン」が日々楽しまれています。
【ヴィンテージ】 | 2019年 | 【容量】 | 750ml |
【原産国】 | イタリア | 【地方】 | プーリア州 |
【地区】 | ターラント | 【市区町村】 | マンドゥーリア |
【品質分類・原産地呼称】 | サレント I.G.T. | ||
【格付け】 | - | ||
【使用ブドウ品種】 | ヴェルデーカ 100% | ||
【醸造・熟成】 | 発酵:ステンレス・タンク 熟成:ステンレス・タンク | ||
【アルコール度数】 | 12.5% | 【色】 | 白 |
【種類】 | 白ワイン | 【味わい】 | 辛口・ミディアムボディ |
ラベルに描かれているのは「カタクチイワシ」。イタリア語で「acciuga(アッチューガ)」または、ワイン名でもある「alice(アリーチェ)」と呼ばれます。海に面しているプーリア州は新鮮な魚介類が豊富にあり、日本と同じようにウニや牡蠣を生で食べる文化もあるというほど。いわしやサバ、タコ、ヤリイカ、鯛なども水揚げされるプーリア州のワインらしさ溢れる「いわし」ラベルです。
グラスに注がれた「アリーチェ 2019」は、微かにグリーンを溶け込ませたイエローの色調を呈し、その若々しさを伝えます。輝きのある澄んだ液体は健全さに溢れ、同時に豊富な酸とミネラルの存在を示唆。また、艷やかな光沢で覆われた液面は、潤料なアルコール分が溶け込んでいることをほのめかします。飲み口にもたらされる張りのある鮮やかな香味を期待させる外観です。
グラスから豊かに立ち昇るのは、フレッシュさに満ちたニュアンス。青林檎のような爽やかな果実感やレモングラスのような爽やかなハーブ感。また、白い花の蜜のような清楚で柔らかなニュアンスや、濡れた石のようなひんやりとしたミネラル感も漂います。さらに、グラスの中で静置させ時間が経過すると和梨のような艷やかな果実の香りも感じられます。清涼感と芳醇さを兼ね備えた香味が思い浮かぶ、ほどよいボリュームとまとまりのある、心地よい香り立ちです。
口当たりは滑らかでありながらも張りがあり、豊かな果実味が若々しさを携えて鮮やかに広がります。また、ミネラルの働きによるものと思われる角の取れた舌触りが展開され、豊富な酸味に円みをもたらしつつ、まろやかな味わいを新鮮さで包み込むような飲み口を表現します。口の中に広がるのは、ライムのようなビターな柑橘果実フレーバーとスペアミントのような柔らかな清涼感。きりりとした中に清涼感がそっと寄り添うような香味を涼やかにお楽しみいただけます。
飲み落とすとミネラルの硬質感が際立ち、酸味の柔らかな煌きとともにレモンピールを想わせる後味をドライに表現。清々しさが引き出された後口にカモミールを想わせる爽やかな余韻を優しくたなびかせます。
ヴェルデーカのつるりとした、ほどよいボリューム感のある果実味と豊富な酸味にミネラル感が適切に効いた「いわし」ラベル「アリーチェ 2019」。「ぱりっ」とした中に包み込まれた瑞々しさがじんわりと滲み出してくるような飲み口のプーリア州「プロデュットーリ・ヴィーニ・マンドゥーリア」による白ワインの逸品です。この機会にぜひ、ご体験ください。