Cantina dei Colli Ripani March I.G.P. 2018
「カンティーナ・デイ・コッリ・リパーニ」は、マルケ州アスコニ・ピチェーノの小さな町「リパトランゾーネ」で1969年に現地のブドウ生産者が力を合わせる形で始まった協同組合のワイナリーです。彼らの栽培したブドウがワインへと生まれ変わった最初の年は1977年。その記念すべき年を刻んだ「settantase77e」がリリースされました。
リパーニが丘のワイナリー
マルケ州南部の海岸から10㎞ほど内陸に入った、標高494メートルの丘陵地帯に位置するワイナリー「カンティーナ・デイ・コッリ・リパーニ」。ワイナリーの名前にある「リパーニ」はワイナリーの始まりとなった栽培農家の所有するブドウ畑がある「リパトランゾーネの」を意味する言葉で、そのままリパトランゾーネの「コッリ(colli=丘)」にあるワイナリーを意味しています。
ヴィーノ・ビオロジコ
ラベルに記されたワイナリーのロゴマークは、ワイナリー周辺の地形図を線画風に地図化し、切り取ったもの。この「ビオロジコ」商品ではさらに、そのマークに青い丸が描かれ、ブドウを栽培・収穫した地域が示されています。農薬や肥料の使用をせず、病虫害を自然の力によって防げるようにと環境に配慮して栽培されたブドウは、地域ならではの特徴をよりワインへともたらし、飲み手の興味を惹きつけてやまない香味を楽しませてくれます。
【ヴィンテージ】 | 2018 | 【容量】 | 750ml |
【原産国】 | イタリア | 【地方】 | マルケ州 |
【地区】 | - | 【村】 | - |
【品質分類・原産地呼称】 | マルケ I.G.P. | ||
【格付け】 | - | ||
【使用ブドウ品種】 | パッセリーナ 100% | ||
【醸造・熟成】 | 熟成:ステンレスタンク 3ヶ月、ボトル 3ヶ月 | ||
【アルコール度数】 | 12% | 【色】 | 白 |
【種類】 | 白ワイン | 【味わい】 | 辛口・ミディアムボディ |
グラスに注がれた「リパーニ・パッセリーナ」は、ほのかなオレンジを溶け込ませたイエローの色調を呈し、エキス分豊かなパッセリーナならではの色調を呈します。液面を艷やかな光沢で覆い、純良なアルコール分の存在をほのめかし、その奥から浮かび上がる眩いほどの輝きには豊富な酸が溶け込んでいることが示唆されます。また、ごく小さな炭酸の泡の粒をグラスの内側に張り付かせ、口当たりにもたらされるフレッシュな口当りを期待させてくれます。
グラスから豊かに立ち昇るのは、林檎のような艷やかな果実感やレモンを想わせる酸味の際立った柑橘果実感。さらに、白い花のような清楚、且つ、優しいフローラル感。また、ミネラル分からと思われる濡れた石のようなひんやりとしたニュアンスも感じ取ることができます。溌剌とした酸味と豊かな果実味の調和した味わいにミネラル分からのしなやかさがもたらされたみずみずしい味わいを想像させる香り立ちです。
きりりと引き締まった口当たり。酸味の煌きがミネラル分と働きかけ合い、さらりとしていながらも適度な張りを携え、さらには滑らかさが感じられる飲み口を表現。口の中に広がるのはグレープフルーツを想わせる清々しいビター感を伴った果実フレーバー。ドライでありながらもみずみずしい果実のような味わいを鮮やかに楽しませてくれます。
飲み落とすと、収斂にも似た引き締めがもたらされ、ペパーミントのような清涼感の後味が引き出されます。涼やかな後口にカモミールのような芳しいハーブ感が繊細に、長くたなびきます。
有機栽培の「パッセリーナ」からのナトゥラーレな香味が心地よい、スマートでありながらも適切な味付き。さらにそれを引き立て、鮮やかさを引き出すミネラル分の支えが活きた、優れたバランス感を携えたプーリア州「カンティーナ・コッリ・デイ・リパーニ」による辛口白ワインの逸品です。この機会にぜひ、ご体験ください。