【ヴィンテージ】 | 2016 | 【容量】 | 750ml |
【原産国】 | イタリア | 【地方】 | マルケ州 |
【地区】 | - | 【村】 | - |
【品質分類・原産地呼称】 | マルケ I.G.T. | ||
【格付け】 | - | ||
【使用ブドウ品種】 | モンテプルチアーノ 90%、サンジョヴェーゼ 10% | ||
【醸造・熟成】 | 熟成:フレンチオーク樽 12ヶ月以上 | ||
【アルコール度数】 | 15% | 【色】 | 赤 |
【種類】 | 赤ワイン | 【味わい】 | 辛口・フルボディ |
イタリア・マルケ州の造り手「アズィエンダ・アグラリア・グエリエリ」によるフルボディの赤ワイン「グエリエロ・デッラ・テッラ 2016.」のご紹介です。
このワインに90%使用されているブドウ「モンテプルチアーノ」は、すべて樹齢80年以上の畑からのもの。また、房が樹に付いた状態のまま収穫を遅らせつつ、乾燥。干しブドウのようになった房を手摘みで収穫し、仕込み、エキス分たっぷりに仕上げられます。
ワイン名の「グエリエロ・デッラ・テッラ」は、直訳すると「地球戦士」、転じて「大地の戦士」を意味するイタリア語。ワイナリーの名前「グエリエリ(=戦士たち)」が、ワイナリーで働くメンバーを表していることから、このワイン名は畑を「大地(=Terra(テッラ)」、ブドウを「戦士(=Guerriero(グエリエロ)」に見立て、畑でブドウが素晴らしい生育を遂げたことを称えるネーミングと言えます。
ヴィンテージの表記「2016」の末尾に「.(ピリオド)」が打たれています。これは、ブドウの出来が良い年にしか仕込まれないワインのため「同じ品質のものは今後造ることができないかもしれない」という想いを表す雄弁な「.(ピリオド)」です。
そんな「グエリエロ・デッラ・テッラ 2016.」が注がれたグラスは、大部分を黒で埋め尽くし、差し込んだ光をも吸い込んでしまいそうなほどの深みを呈します。傾けたグラスの液面の縁に微かに赤紫を見て取ることができるほどの色の詰まり具合が携えた若さを雄弁に物語り、緩やかに揺れ動く液体の様子が溶け込んだエキス分の濃密さをありありと伝えます。ビロードのように落ち着いた艶のある質感を見て取ることができ、舌触りの滑らかさを想像させます。
グラスから立ち昇るのは、ブラックベリーやプルーンを想わせる黒い果実感。西洋すもものような酸味をイメージさせる赤い果実の香りや、バラの花のようなフローラル・フレーバー、黒胡椒を想わせるスパイス感に加え、焦がしたバニラのような甘く香ばしい香りも漂います。エキスたっぷりのモンテプルチアーノにサンジョヴェーゼの爽やかさが加わりつつ、樽熟成によるビタースウィートなニュアンスがまとめ上げたような香り立ち。むせ返るような印象はなく、ふわ~っと、ほどよい香気を楽しませてくれる心地よい芳香です。
口当たりは滑らか。濃縮感のある果実味が厚みを携えてふくよかに広がり、まろやかな舌触りの甘やかな飲み口を表現。果実味の大きなボリューム感を引き立てるようなきめ細かく柔らかな煌きを滲ませる酸味は、甘やかさに寄り添い、その味わいにわずかに爽やかさを加え、瑞々しさを引き出します。口の中に広がるのはブルーベリーのジャムを想わせる、煮詰めたようなフルーツ・フレーバー。樽熟成によるカフェ・モカを想わせるビタースウィートな風味も加わり、より深いコクを楽しませてくれます。
飲み落とすと、まろやかな中に広がる甘やかさを静かに解き、甘く香ばしいビターチョコレートのような後味を引き出します。ほろ苦みによって軽やかさがもたらされた後口にスミレの花を想わせる清楚な余韻を繊細にたなびかせます。
乾燥モンテプルチアーノからの濃密なエキス分の赤黒果実シロップのような香味に、サンジョヴェーゼがチャーミングとも言い得るほのかなフレッシュ感をもたらし、重々しさを回避。含んだ瞬間の、甘さを錯覚するような特大のボリューム感をもった味わいが、緩やかにその濃縮果実感の塊を解きほぐし、エレガントにフィニッシュ。次のひとくちを誘うような「抜け感」も心地よい飲み口に寄与し、しっかりとした味わいをいつまでも嫌味なく楽しませてくれるマルケ州の逸品「グエリエロ・デッラ・テッラ 2016.」です。この機会にぜひ、ご体験ください。