【ヴィンテージ】 | 2017年 | 【容量】 | 750ml |
【原産国】 | ジョージア | 【地方】 | カヘティ地方 |
【地区】 | アラヴェルディ | 【市区町村】 | |
【品質分類・原産地呼称】 | |||
【格付け】 | - | ||
【使用ブドウ品種】 | ルカツィテリ 100% | ||
【醸造・熟成】 | 発酵:クヴェヴリ 7~8ヶ月 その後種と果皮を取り除き11月上旬まで熟成 | ||
【アルコール度数】 | 13% | 【色】 | 白 |
【種類】 | オレンジワイン | 【味わい】 | 辛口・フルボディ |
世界最古のワイン醸造の歴史を持つ国、ジョージアで古よりワイン醸造を行ってきた造り手「テリアニ・ヴァレー」による、ジョージアの伝統的製法で醸された辛口の逸品「グレクリ ルカツィテリ クヴェヴリ 2017」のご紹介です。
TELIANI VALLEY
現在、主要産地であるカヘティ地方に500haのブドウ畑を所有する造り手「テリアニ・ヴァレー」の歴史は、16世紀にまで遡ることができます。ロシアの歴史上最後の王朝ロマノフ朝最初の君主「ミハイル・フョードロヴィチ・ロマノフ」の命によって現在の「テリアニ・ヴァレー」の前身となるワイナリーが建てられました。
1880年代には醸造家をオルドーから招き、ジョージアとヨーロッパのブドウ品種とワイン醸造技術のを融合させる取り組みが始まり、その際に多くのフランスのブドウ品種が持ち込まれ、栽培が始まります。
1893年には、ブドウ品種「カベルネ・ソーヴィニヨン」によるワインを当時の皇帝に献上。このワインが大変気に入られ、当該ワインを生み出したカヘティ地方のその小さな渓谷に「テリアーニ」という名がつけられました。
現在では、ヨーロッパの現代的な技術と伝統的なジョージアの手法の両方を駆使し、古代のブドウ品種によるワインを生み出す、ジョージアワインマーケットのシェア1位を誇る、リーダー的存在へと発展しました。
オレンジワイン
伝統的産地であるジョージアではアンバーワインという名で呼ばれるオレンジワインは、赤ワインと同じように、果皮を果汁を一緒に発酵し、醸して造られた白ワイン。白ブドウにはワインを赤く色づかせるアントシアニンが含まれていないため、赤色にはならず、代わりに溶け出す黄色系の色素がワインの色調をオレンジに近くします。
そんなオレンジワインを、ジョージアでは伝統的に「クヴェヴリ」と呼ばれる陶器製の卵型の甕を土の中に埋め、白ブドウの果皮や種を果汁と一緒に発酵させ、造っていました。アプリコットやオレンジピールなどのアロマティックな白ワインのような香りと、赤ワインのような渋味と苦みを併せ持った飲みごたえのある味わいは、スパイシーなお食事にも合わせやすく、赤・白・ロゼに続く第4のワインのカテゴリーとして認知されるようになりました。
そんなオレンジ(アンバー)ワイン「グレクリ」の注がれたグラスは、「アンバーワイン」の名を地で行くようなイエローがかった琥珀、淡いアンバーカラーを呈します。宝石のような透き通った輝きを放つ液体は、豊富な酸とミネラル分の豊かさをありありと伝え、艷やかな光沢で覆われた液面からは純良なアルコール分とエキス分の存在がほのめかされます。オレンジワインならではの芳醇な香味、張りのある飲み口を期待させる外観です。
グラスから豊かに立ち昇るのは、ブドウ品種「ルカツィテリ」からのオレンジワインらしい複雑さと芳しさを持った香り。杏のようなしっとりとした果実感や白桃のような瑞々しい香りも感じられます。また、金木犀を穏やかにしたようなフローラル感や、酸味をイメージする梅、さらには、ブドウ品種「ルカツィテリ」的な、蚊取り線香のような独特な薬草感もほのかに漂い、アクセントを加えます。酸味や苦み、渋味を伴った、張りのある果実味を想像させる、個性的ながらも心地よい香り立ちです。
滑らかな口当たり。艷やかな密度の高い果実味が軽快に広がり、柔らかく煌く豊かな酸味が果実味からほんのりと滲む甘やかさと溶け合い、しなやかな舌触りの中に瑞々しさと張りのある飲み口を表現。口の中に広がるのは、レモンのような酸味と苦みを際立たせた柑橘果実フレーバと、カモミールを想わせる果実感とビター感のあるハーブのようなフレーバー。オレンジワインならではの渋味・苦みが際立てるように引き締めて、清々しい味わいを楽しませてくれます。
飲み落とすと、じんわりとした渋味・苦みのゆっくりとした口溶け。スペアミントを想わせる微かな清涼感を漂わせる後口に赤紫蘇を想わせるスパイシーな余韻を繊細に棚活かせます。
ボリュームを抑えながらも、目の詰まった味わいの要素の的確なバランスによって際立てられた香味はくっきりと鮮明。軽やかな果実味に伴って豊かなフレーバーが伸びやかに広がり、清々しい渋味・苦みがきりりと引き締め。複雑さを綺麗にまとめ上げ、スマートな飲み口でありながらも充足感を与えてくれる、本場ジョージアからのアンバーワイン「グレクリ ルカツィテリ クヴェヴリ 2017」です。この機会にぜひ、ご体験ください。