【ヴィンテージ】 | 2018 | 【容量】 | 750ml |
【原産国】 | フランス | 【地方】 | コート・デュ・ローヌ地方 |
【地区】 | ヴォークリューズ | 【村】 | ヴィザン |
【品質分類・原産地呼称】 | ヴァン・ド・フランス | ||
【格付け】 | - | ||
【使用ブドウ品種】 | グルナッシュ 50%、シラー 50% | ||
【醸造・熟成】 | ステンレスタンク | ||
【アルコール度数】 | 13% | 【色】 | 赤 |
【種類】 | 赤ワイン | 【味わい】 | 辛口・ミディアムボディ |
フランス、コート・デュ・ローヌ地方の造り手「ドメーヌ・ラ・ガントランディ」による辛口・ミディアムボディの赤ワイン「サン・レジェ 2018」のご紹介です。
造り手「ドメーヌ・ラ・ガントランディ」は、1850年から現在に至るまで6世代に渡って「キュイエラ家」が所有するワイナリーです。古く13世紀頃はローマ教皇の領土であったものをヴィサンの貴族が所有するようになり、その後「キュイエラ家」へと受け継がれました。現在は5代目の「マリークロード」から6代目の「オリヴィエ」へとオーナーが変更となり、より近代的なブドウ栽培・ワイン造りが行われています。
ワイン名「サン・レジェ(Saint Leger)」についての説明はどこにも見つけられませんでしたが「レジェ(Leger)」は「軽快な」を意味するフランス語。このワインの飲み口の軽やかさを表現していると想像できます。ローマ教皇が所有していた歴史のある「聖なる(=Saint)」土地からのブドウによる軽快なワインであることを伝えるネーミングなのではないかと。
このワインの原料となるブドウは、ワイナリーが居を構えるヴィサン村の南西、ヴォークリューズとドロームをまたぐブドウ畑「ル・デベス」で栽培されます。ワインを生産するブドウを栽培するのに特に適した石灰質の粘土土壌を有し、標高180~230mに位置しています。
また、ラベルに「ユーロリーフ」の有機認証マークが見えます。これは、ワインの醸造過程における人工的な物質の使用基準をクリアし、厳格に規定された工程を経て造られていることを証明するものです。
そんな「サン・レジェ 2018」が注がれたグラスは、ガーネットの中心部分を紫がかったルビー色の縁取りを施し、明るく輝きのある色調を呈し、酸が豊富に溶け込んでいることとその若さをありありと伝えます。グラスの中で軽快に揺れ動きながらも、グラスの内側をゆっくりと伝い落ちる様子やそのワイン色の筋の細さは、エキス分の豊かさを示唆します。軽快な中にも香味の詰まった、フレッシュな飲み口を期待させる外観です。
グラスから豊かに立ち昇るのはスミレの花を想わせるフローラル感や、ブルーベリーのような甘酸っぱい果実感。微かな黒コショウのようなスパイス感や、ヨーグルトのようなマロラクティック的乳製品感もほのかに漂います。色合いで思い浮かべるよりまろやかさや厚みを想像させる、たっぷりとした香り立ち。ブレンドされたグルナッシュとシラーそれぞれの特徴をしっかりと引き出し、纏め上げている印象の芳香です。
滑らかな口当たりの液体は、舌の上でそのつるりと磨かれたかのような感触を軽やかに広げます。エキス分の優しい溶け込み具合の柔らかな果実味が、きめ細かく円みのある酸味に引き立てられ、ほんのり甘やかさを感じるほどのマイルドな飲み口を表現。果実味に伴って広がるのは、ブラックベリーのような果実感にナツメグのようなスパイス感が調和した甘酸っぱく香ばしいフレーバー。ミネラル分の豊富さをイメージするしなやかな張りを伴った渋味成分が閃きつつ、ブドウ品種「シラー」的な食事を誘うポテンシャルが一気に顔を出します。
飲み落とした後には、香ばしさと赤果実感を溶け合わせたスパイシー、且つ、アーシーなアフター。清々しい苦みがじんわりと湧き上がる後口に紫蘇梅を想わせる余韻が繊細にたなびきます。
さらり、すらりとした香味が舌に染み込むかのように柔らかく、優しく、軽やかな質感の中で広がる、ピュアな味付きが心地よい「サン・レジェ 2018」。ボリューム感を抑えながらも表現される素晴らしい調和によるスマートさや優れたバランス感が引き出した鮮やかさは隙がなく、あまつさえ、共にする食事の味わいをより引き立てて楽しませてくれるキャラクターまでもを感じさせます。辛口赤ワインがお好きなすべての方にお試しいただきたい「ドメーヌ・ラ・ガントランディ」の逸品です。この機会にぜひ、ご体験ください。