【ヴィンテージ】 | 2019 | 【容量】 | 750ml |
【原産国】 | ニュージーランド | 【地方】 | マールボロ |
【地区】 | ワイホパイ・ヴァレー、ワイラウ・ヴァレー | 【村】 | - |
【品質分類・原産地呼称】 | - | ||
【格付け】 | - | ||
【使用ブドウ品種】 | ソーヴィニヨン・ブラン 100% | ||
【醸造・熟成】 | 6%:樽発酵 熟成:ステンレスタンク 4ヶ月(シュール・リ) | ||
【アルコール度数】 | 13% | 【色】 | 白 |
【種類】 | 白ワイン | 【味わい】 | 辛口・ミディアムボディ |
ニュージーランドの造り手「スパイ・ヴァレー・ワインズ」による辛口の白ワインのご紹介です。
「スパイ・ヴァレー・ワインズ」は、ニュージーランドの南島「マールボロ」の「ブレナム」にあります。2000年がファースト・ヴィンテージという比較的新しいワイナリーです。
ワイナリーのある「マールボロ」は、ワインの一大生産として有名で、ニュージーランドのワイン総生産量の75%以上を占めています。日照時間が長く「perfect grape growing conditions(=完璧なるブドウ栽培の適地)」と呼ばれ、この土地で栽培される「ソーヴィニヨン・ブラン」は特に優れた品質であることから、この品種がワインに表現する特徴の世界基準として知られています。
そんな「マールボロ」の「ソーヴィニヨン・ブラン」を100%使用して醸された逸品「スパイ・ヴァレー ソーヴィニヨン・ブラン」です。
「スパイ・ヴァレー」なる名前の由来は「スパイ(=秘密情報を入手する人)」の言葉の通り、ワイナリーから車で5分ほどのところに通信衛星を経由する通信を傍受するためのレーダーが、ニュージーランドの諜報機関によって設置されているところからきています。
また、ワイナリーに併設されている試飲直売所についてのスパイ・ヴァレー・ワインズのウェブサイトでのインフォメーションの中に以下のような記述があったりもします。
『While you’re here you could even check out our nosey neighbours, The Waihopai International Satellite Communications Monitoring Station, or as we call it ‘the spy base down the road.』
『ここにいる間、道を下ったスパイ基地とも呼んでいる詮索好きのお隣さん、ワイホパイ通信衛星傍受基地をチェックしに行くことだってできます。』
微妙に茶化すように、かと言って批判的でもなく、ワイン名「スパイ・ヴァレー」の由来をそれとなく伝えています。
グラスに注がれた「スパイ・ヴァレー ソーヴィニヨン・ブラン」は、微かにグリーンがかった淡いイエローの色調を呈し、若々しさを伝えます。また、輝きに溢れる液体は豊富な酸を溶け込ませていることをありありと伝え、液面に浮かぶ虹色の筋が豊富なエキス分の存在を示唆します。さらに、遠目から見てもわかるほどに炭酸の泡のきめ細かい粒をグラスの内側に張り付かせ、口当たりにもたらされるフレッシュさを想像させます。
グラスから豊かに溢れ出してくる「ピラジン」的グリーンなイメージの植物感。ピーマンであり、刈りたての芝生を想わせるニュアンスが清々しく立ち昇ります。さらに、グァバやマンゴスチンのような甘みと酸味の際立った果実感や、すだちを想わせる、酸味と苦みが清々しい柑橘系の果実感も漂います。まさに「マールボロ」の「ソーヴィニヨン・ブラン」一択の、特徴的で魅惑的な、瑞々しく歯切れのよい香味を期待せずにはいられない香り立ちです。
磨き込まれたかのように艷やかな果実味は、閃くような酸味に包み込まれ、しなやかに、噛みごたえがありそうなくらいの厚みを携えて鮮やかに広がります。開栓したて、注ぎたての状態では、微炭酸が微弱な電流のように心地よい刺激をもたらし、爽快感を広げます。炭酸が落ち着いた後には滑らかでありながらも軽快な口当たりが引き出され、目の覚めるような溌剌とした酸味が煌き、果実感を鮮明に際立たせます。果実味に伴って広がるのは、グレープフルーツを想わせる瑞々しい柑橘果実フレーバー。グリーンなイメージの植物感と溶け合って、清々しい味わいを楽しませてくれます。
飲み落とした後には、ビター感が静かに解けていく優しい口溶けを展開。綺麗に洗い流された後口にペパーミントを想わせる清涼感が漂い、ライムのような艷やかな苦みのある果実感の余韻が涼やかに駆け抜けていきます。
華やかな香りと溌剌とした酸味が豊かなボリューム感のある果実味の瑞々しさをより引き立てて存分に楽しませてくれる「スパイ・ヴァレー ソーヴィニヨン・ブラン」。味わいはドライなきりりとした辛口ながらも、甘酸っぱい南国果実風味が親しみやすく、それでいて優れたバランスを表現し、綺麗なまとまりを展開。カジュアルな中にエレガントさが広がるニュージーランド、マールボロの辛口・白ワインの逸品です。この機会にぜひ、ご体験ください。