【ヴィンテージ】 | 2019年 | 【容量】 | 750ml |
【原産国】 | イタリア | 【地方】 | ヴェネト州 |
【地区】 | ヴェローナ | 【市区町村】 | ロンカ村アルポーネ渓谷(Val’ d’Alpone) |
【品質分類・原産地呼称】 | ソアーヴェ D.O.C. | ||
【格付け】 | - | ||
【使用ブドウ品種】 | ガルガーネガ 90%、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェ 10% | ||
【醸造・熟成】 | ステンレス・タンク | ||
【アルコール度数】 | 12% | 【色】 | 白 |
【種類】 | 白ワイン | 【味わい】 | 辛口・ミディアムボディ |
イタリア・ヴェネト州の造り手「ジャンニテッサーリ」による、辛口白ワイン「ソアーヴェ D.O.C.」のご紹介です。
造り手「ジャンニテッサーリ」は、ロンカ村にあるアルポーネ渓谷を中心に55ヘクタールのブドウ畑を所有しています。現在のオーナーは1963年生まれの醸造家「ジャンニ・テッサーリ」氏。彼は創業者のマルカート・ファミリーの元で醸造を担当していましたが、2013年にワイナリーを譲り受け、オーナーとしてその手腕を発揮しています。現在は妻の「アンナ・マリア」氏、そして娘の「ヴァレリア」と「アリス」とともにワイン造りに勤しんでいます。ジャンニ氏は素材である健全なブドウを通して、畑ごとのテロワールを削り出す作業を彫刻に例えます。畑のどのような土壌にどの品種を植えるか、その仕立て方、選定、育て方など、彼は葡萄の樹が成長する前に既にそのイメージが先にあるそうです。そして絶対なる確信の元に収穫されるブドウからジャンニ氏はテロワールの姿を削り出していきます。メインの土壌はカルヴァリーナ火山(Monte Calvarina)からの玄武岩が風化して砕けた、ワイン「ソアーヴェ」ならではの香味を生み出す典型的な火山性土壌です。
「ジャンニテッサーリ」のWEBサイトを見ると、7つのスパークリング・ワインと4つの赤ワイン、7つの白ワインが紹介されています。全部で18アイテムにも上る多彩なラインナップのうち日本に輸入されているのは6アイテムのみ。その6アイテムの中のひとつが今回ご紹介の「ソアーヴェ D.O.C.」です。
グラスに注がれた「ジャンニテッサーリ ソアーヴェ D.O.C.」は、微かにグリーンを溶け込ませた淡いイエローの色調を呈します。艷やかな光沢で覆われた液面は純良なアルコール分の存在をほのめかし、その奥から放たれる輝きは豊富な酸が溶け込んでいることをありありと伝えます。また、グラスの内側におびただしい数のごく小さな炭酸の粒が張り付き、口当たりにもたらされるフレッシュさを期待させてくれます。
グラスから豊かに立ち昇るのは、レモンを想わせる清々しい柑橘果実感。ジャスミンを想わせる優しく甘いフローラルや、スペアミントのような柔らかな爽やかさとともに涼やかな印象がもたらされます。また、ミネラル分の存在をほのめかす濡れた石のようなひんやりとしたニュアンスも嗅ぎ取ることができます。「ソアーヴェ」らしい果実と花に加え、清々しさが美しくまとまった心地よい香り立ちに、飲み口に表現されるバランスのよさを期待させられます。
口当たりは滑らか。ボリューム感をほどよく抑えた果実味は軽やかに口の隅々にまで快活な酸味に支えられた瑞々しい味わいを広げ、ミネラル分と適切に噛み合った、柔和さと鮮明感を兼備した味わいを表現します。口の中に広がるのは、蜜たっぷりの林檎を想わせる艷やかな果実フレーバーと、セージを想わせる清涼感のあるビターなイメージのハーブ感。ほのかに滲む甘さを清々しさで包み込み、涼やかに、柔らかな締りとほどよいコクを携えた香味を楽しませてくれます。
飲み落とすと、グレープフルーツのような苦酸っぱみが静かにボリュームを絞り、清々しくも優しい、静かな後味を展開。爽やかさが引き出された後口にカモミールのような風味が漂い、ドライな雰囲気とともにアーモンドの茶色い薄皮が思い浮かぶ、香ばしい余韻を長くたなびかせます。
ほのかな甘さと快活な酸味、清々しいビター感の調和した瑞々しい香味を携えた、良い意味で「ソアーヴェ」らしいカジュアルさを保ちながらも、ミネラル分の質感を適切に溶け合わせ、洗練された味わいへと昇華させた「ジャンニテッサーリ」によるヴェネト州からの辛口・白ワインの逸品「ソアーヴェ D.O.C.」です。この機会にぜひ、ご体験ください。