【ヴィンテージ】 | 2017 | 【容量】 | 750ml |
【原産国】 | アメリカ | 【地方】 | オレゴン州 |
【地区】 | ウィラメット・ヴァレー | 【村】 | - |
【品質分類・原産地呼称】 | ウィラメット・ヴァレー A.V.A. | ||
【格付け】 | - | ||
【使用ブドウ品種】 | ピノ・ノワール 100% | ||
【醸造・熟成】 | 熟成:オーク樽 10~12ヶ月(アメリカン、フレンチ) | ||
【アルコール度数】 | 13.5% | 【色】 | 赤 |
【種類】 | 赤ワイン | 【タイプ】 | 辛口・フルボディ |
アメリカ・オレゴン州の造り手「ポートランディア・ヴィントナーズ」による赤ワインのご紹介です。
ワイン名である「Portlandia」はワイナリーのある街「ポートランド」の愛称。ポートランド市庁舎の入り口に置かれているブロンズの女神像の呼び名を「ポートランディア」とするなど「ポートランドを象徴する、テーマを持ったなにか」に「ポートランディア」と名付ける傾向がポートランドの人たちにはあるようです。
ダミアン・デーヴィスがポートランディア・ヴィントナーズをスタートさせたのは2008年。ダミアンはそれまで、ワインとは無縁のテクノロジー業界の仕事に就いていました。そんなダミアンがワイナリーを立ち上げるきっかけとなったのが、1999年の出来事。北アメリカ南東部のフロリダから北西部のワシントンへ新しい仕事のためにダミアンが出張した時でした。その途中で立ち寄ったのがワシントン州のウィラメット・ヴァレーのワイナリー。試飲したピノ・ノワールの美味しさに心を打たれ、またブドウ畑の美しさにも心を惹かれ、車をワインボトルで満載にして帰宅したそうです。
その後もテクノロジー業界でのキャリアを重ねながらも、彼の地での記憶が頭から離れず、オレゴン州ウィラメット・ヴァレーがピノ愛好家の夢であること、さらに、ウィラメット・ヴァレーが、ダミアンがそれまで見てきた中で最も美しい農地であったことに気づき、ワイン業界で新しいスタートを切ることを決断しました。
「ポートランディア・ヴィントナーズ」が栽培するのは、ふた種類のピノのみ。ピノ・ノワールとピノ・グリです。ピノ以外のブドウ品種は、信頼の置けるパートナーであるブドウ栽培農家からのものを使用しています。
今回こちらのページでご紹介するのはウィラメット・ヴァレーにある複数のブドウ畑からの「ピノ・ノワール」を使用したワインです。
ラベルに描かれているのは、造り手であるダミアン・デーヴィスがかけている黒縁のメガネ。「顔の一部」という言葉もあるメガネラベルのこのピノ・ノワールは「ポートランディア・ヴィントナーズ」を代表するワインであると言えます。
Portlandia Pinot Noir.An earthy,edgy wine from Oregon.This wine demands your attention with its delightful cherry aromas,balanced acidity and spicy finish.this medium textured wine will pair well with lighter braised meet dishes or a mushroom risotto and grated Parmesan cheese.What makes Portlandia special is its view on life,play hard,work later.Cheers!
ポートランディア ピノ・ノワール。オレゴン州からの素朴でエッジの効いたワイン。このワインは、心地よいサクランボの香り、バランスのとれた酸味とスパイシーな後味であなたの心を奪います。ほどよい質感のワインは、軽く煮込んだ肉料理やすりおろしたパルメザンチーズを加えたキノコのリゾットと素敵な組み合わせ。思いっきり遊んでから仕事する、そんな人生観がポートランディアを特別なものにしています。乾杯!
グラスに注がれた「ポートランディア オレゴン ピノ・ノワール」は、微かなパープルを溶け込ませた鮮やかなルビーの色調を呈し、その若々しさを伝えます。緩やかに揺れ動く液体の様子が豊かなエキス分の存在を示唆。艷やかな光沢で覆われた液面とその奥から柔らかく浮かび上がる輝きに、純良なアルコール分と豊富な酸を有していることがほのめかされます。注いだ際に立った泡がやや時間をかけて消えていく様子に、残糖分が多めであることも見て取ることができます。ほのかな甘さと柔らかな酸味が調和した、アメリカ風ピノ味が想像できる外観です。
グラスから豊かに立ち昇るのは、スミレの花を想わせる優しくほんのり甘いフローラル。イチゴキャンディのような柔らかな甘酸っぱい果実感や黒オリーブのような柔らかな植物感も漂います。樽熟成によるニュアンスは優しく、香ばしさを微かに纏わせ、時間が経過したグラスの中で紫蘇のような香りとなってほのめかされます。甘やかな果実フレーバーを伴った柔らかな味わいを期待させる香り立ちです。
口当たりは滑らかで、ほのかに甘さを滲ませる濃縮感のある果実味が舌の上を滑るように広がり、それを包み込むようにして柔らかく煌く酸味が爽やかでありながらもまろやかな飲み口を表現。口の中に広がるのは、ラズベリーのジャムのようなマイルドな甘酸っぱい赤果実フレーバーとスペアミントを想わせる柔らかな清涼感。甘やかで香ばしい味付けのある渋味成分が厚みをもたらし、じわじわと湧き出してくるような苦みによってその大きなボリューム感のある味わいを清々しく楽しませてくれます。
飲み落とすと、紅茶を想わせる香ばしくドライなイメージの後味を展開。しっとりとした酸味の瞬きが静かにそのボリュームを絞っていくような爽やかな後口にブルーベリーのような瑞々しい果実感のある余韻をたなびかせます。
新世界らしい豊かなボリュームを感じさせながらも、ピノ・ノワールの華やかさやきめ細かな質感が引き出され調和した、オレゴン州ウィラメット・ヴァレーからの赤ワインの逸品「ポートランディア」。樽熟成による風味が果実味と綺麗に溶け合い、マイルドな感触をもたらしつつ、同時にほどよい密度と厚みを表現している印象です。溶け込んだ中から滲み出してくるようなブルゴーニュ感はありませんが、カジュアルさとエレガンスを兼ね備えた魅力的な香味の「メガネラベル」です。この機会にぜひ、ご体験ください。