MEYBLUM & FILS
■アルザスから世界へ
1862年よりワインとブランデーの生産と販売を行ってきたアルザス出身の「メイブルム家」。現在本拠を構える南フランスや、ルーツを持つアルザス、さらにはボルドーやロワール、南西地方、シャンパーニュ、さらには、イタリア、スペインなど、多くの地域をカバーする自社ブランドのワインを生産し、フランス国内での販売のみならず、世界中へと「メイブルム」によって生み出された多くのワインが輸出されています。
■In the name of Excellence!
アルザス地方に14の自治体にまたがり370ヘクタールのブドウ畑を所有する「メイブルム・エ・フィス」。600万本という年間生産量は、アルザスのワイナリー中で4番手につける大変規模の大きな生産者です。生産量のうちの40%を輸出し、残りの60%はフランス国内で消費されています。「メイブルム・エ・フィス」がワインを生産するにあたり掲げるのは「In the name of Excellence!(卓越の名のもとに!)」。150年以上に渡る歴史に裏打ちされた伝統的な製法と近代的な設備を融合させ、駆使し、より優れたワインを生み出すことを目標として製造を行っています。
【ヴィンテージ】 | 2017 | 【容量】 | 750ml |
【原産国】 | フランス | 【地方】 | アルザス地方 |
【地区】 | オー・リン | 【村】 | シゴルツハイム、キンツハイム、タン |
【品質分類・原産地呼称】 | アルザス A.O.C. リースリング | ||
【格付け】 | - | ||
【使用ブドウ品種】 | リースリング 100% | ||
【醸造・熟成】 | 醸造:ステンレスタンク 数ヶ月、ボトル洗練1~2ヶ月 | ||
【アルコール度数】 | 11.5% | 【色】 | 白 |
【種類】 | 白ワイン | 【味わい】 | 辛口・ミディアムボディ |
■「岩」が育むミネラル感
「メイベルム アルザス A.O.C. リースリング プレスティージ」は、ライン川上流地域オー・リン地区、アルザスワイン街道の南端のシゴルツハイム、キンツハイム、タンからのリースリングによって仕込まれています。土壌は粘土、石灰岩、花崗岩、片麻岩と多彩で、複雑さや香り高さ、豊富なミネラル分による「ぱりっ」とした飲み口と鮮やかさを備えた辛口の白ワインを生み出します。
グラスに注がれた「メイブルム・プレスティージ・リースリング」は、微かにグレーがかった淡いイエローの色調を呈します。液面を艷やかな光沢で覆い、そこに虹色を伴ったシルバーの筋を走らせ、純良なアルコール分の存在と、その健全さをありありと伝えます。その奥からクリスタルのように澄んだ輝きを滲ませ、酸とミネラル分が豊富に溶け込んでいることを示唆。ジューシーこの上ない香味を思い浮かべさせられる、マウスウォータリングな外観です。
グラスから立ち昇るのは、アルザスのリースリングらしい涼やかさと溌剌としたイメージとさらに、柔らかく滲む円みのあるニュアンスも感じられます。レモンの皮を想わせるフレッシュな柑橘果実感やカルダモンのようなぴりりとしたハーブ感、和梨のような瑞々しく艷やかな香りに加え、エルダーフラワー的マスカット&ハーブ感も漂います。さらに、ミネラル分からと思われる濡れた石のような硬質でひんやりとしたイメージも想起させます。たくさんの香りの要素をピュアさを保ちつつ抽出。ボトル内で適切なまとまりを得て、洗練を与えられた印象の爽快でありながらも優雅な香り立ちです。
口当たりはまろやかで、僅かに感じられる残糖分からの柔らかさをミネラル分によって角を磨かれた酸味が煌いてバランス。もぎたての果実のような瑞々しい飲み口を表現します。口の中に広がるのはグレープフルーツを想わせる清々しいビター感のある柑橘果実フレーバーと、カモミールのような艷やかな果実感に苦味が調和したハーブ感。ミネラル分にしっかりと働きかけられた味わいは「ぱりっ」とした舌触りが引き出され、目の覚めるような鮮明感を獲得。スマートでありながらも表情豊かな香味を存分に楽しませてくれます。
飲み落とすと、ぴりりとした生姜のような後味が口中にひりっとした感触をもたらし、その後静かに解け、苦みへとシフト。清々しさに後を引き継がれすっきりと洗い流されたような後口に、ライムを想わせるグリーンな柑橘果実のような艷やかなビター感の余韻を、果てしなく長くたなびかせます。
複雑さを綺麗に纏め上げ、ボリューム豊かな果実味を酸味や苦み、ミネラル感で適切にバランスし、繊細さの中に強さを秘めているような飲み口を楽しませてくれる「メイブルム・プレスティージ・リースリング」。フレッシュな果実感に深みや奥行きが与えられ、洗練された香味が引き出されたアルザスの辛口の白ワインの逸品です。この機会にぜひ、ご体験ください。