【ヴィンテージ】 | 2013 | 【容量】 | 750ml |
【原産国】 | スペイン | 【地方】 | アレンテージョ |
【地区】 | アレンテジャーノ | 【村】 | - |
【品質分類・原産地呼称】 | ヴィーニョ・レジオナル・アレンテジャーノ | ||
【格付け】 | - | ||
【使用ブドウ品種】 | トゥーリガナシオナル 25%、トリンカデイラ 25%、アリカンテ・ブーシェ 25%、アラゴネス 25% | ||
【醸造・熟成】 | 熟成:30% アリエ産フレンチオークで約1年、70% ステンレスタンク | ||
【アルコール度数】 | 13.5% | 【色】 | 赤 |
【種類】 | 赤ワイン | 【味わい】 | 辛口・ミディアムボディ |
ポルトガル中南部に位置するアレンテージョ地方の造り手「モンテ・ダ・ペーニャ」による辛口・赤ワイン「モンテフィーノ レド」のご紹介です。東にスペインとの国境がある街、ポルタレグレの「ペーニャ山(モンテ・ダ・ペーニャ)」の中腹640mに位置する畑を所有し、ブドウ栽培、ワイン醸造を行う造り手です。生み出すワインはすべて瓶詰め後に熟成され、飲み頃を迎えてからリリースされます。
この「モンテフィーノ レッド」、テーブルワインよりひと段階上のクラス「ヴィーニョ・レジオナル」のワインです。これはEUが規定した地理的表示でいうところの「I.G.P.」と同等のクラス。使用ブドウ品種やブレンドの比率により厳しい規定のあるさらに上のクラスではなく、自由度の高さを求め、あえて「ヴィーニョ・レジオナル」格付けを選択する、というのをアレンテージョのワインの多くで見かけることができます。
そんな「モンテフィーノ レッド 2013」が注がれたグラスは、中心部分に黒を溶け込ませたガーネットの色調を呈しながらも、その周りを囲む広い縁が微かなオレンジ色を含み、穏やかに熟成が入り込み始めている雰囲気を伝えます。ビロードのような滑らかな光沢で覆われた液面に純良なアルコール分の存在が示唆され、その奥から宝石のように澄んだ、柔らかな輝きを滲ませ酸が豊富に溶け込んでいることをほのめかします。一見して10年以上の熟成を経たワインとは思えない、深みと張りを見て取ることができる外観です。
グラスから立ち上るのは、甘酸っぱい果実感を湧き立たせるアロマと樽熟成による甘く香ばしいニュアンスに加え、熟成によって引き出されたと思われるしなやかなブーケ。ブラックベリーやプルーンを想わせる黒い果実感や、黒砂糖やナツメグのようなビタースウィートなスパイシー、コーヒーのようなスモーキーに加え、なめし革がほんのりと漂います。若々しいながらも、果実味と樽からのフレーバーがほどよく溶け合い始めた芳醇な香味を期待させてくれる香り立ちです。
口当たりは軽快ながらも、ボトルでの熟成によって洗練されたエキス分が豊かに溶け込んでいる印象を受ける果実味が艷やかで軽やかな舌触りを表現。ほんのりと漂う甘やかさに繊細でありながらも豊かな酸味が柔らかく煌き、美しく調和。しっとりと舌に染み込んでいくような飲み口が引き出されます。口の中に広がるのは、アメリカンチェリーを想わせる赤黒果実フレーバー。さらに、渋味成分から滲むほのかな甘さと苦み、香ばしさがじんわりと湧き出し、綺麗なまとまりのある味わいを際立たせ、スマートに、鮮やかに楽しませてくれます。
飲み落とすと、静かにボリュームを絞り、ゆっくりと解け、優しい口どけを展開。スペアミントを想わせる柔らかな清涼感が漂う後口に、ざくろを想わせる透明感のある酸味の艷やかな余韻をたなびかせます。
ボトルの中で洗練されたこのワインは、若々しさを残しながらもボリューム感をしなやかな飲み口へと昇華させ、豊かな表情を携えた香味を端整に表現。美しい骨格に、研ぎ澄まされた絶妙の肉付きを纏わせ、スマートに、まろやかな味わいを楽しませてくれるポルトガルからの辛口・赤ワインの逸品「モンテフィーノ レッド 2013」です。この機会にぜひ、ご体験ください。