【使用米】契約栽培 那須五百万石 55%精米
【アルコール度数】16度以上17度未満
【使用酵母】協会1401号酵母
【日本酒度】-1
【酸度】1.9
【おすすめの召し上がり方】冷酒
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
栃木県で日本酒「大那」を醸す菊の里酒造による新酒「初しぼり」のご紹介です。秋に収穫されたばかりの新米「那須 五百万石」を100%、55%精米にて使用し、協会1401号酵母を用い低温でゆっくりとアルコール発酵させた特別純米酒。日本酒「大那」ならではの新鮮な果実を想わせる爽やかな香りと優しい甘さを滲ませる旨み、張りのある若々しい酸が調和した瑞々しい味わいをお楽しみいただける無濾過生酒「仕込み壱号 初しぼり」です。
グラスに注がれた「仕込み壱号無濾過生 初しぼり」は、ごく微かにイエローシルバーの色調を呈します。クリスタルのような深い透明感のある液体の中に淡い輝きを含み、液面を艶やかな光沢で覆い、豊富な酸、磨かれたアルコール分をありありと伝えます。グラスの中で緩やかに揺れ動く液体の様子にはしっかりと抽出されたエキス分の存在を感じさせます。また、開栓したて、注ぎたてのグラスの内側に炭酸の小さな気泡が張り付いているのを見ることができます。口当たりのフレッシュ感や、旨みとの瑞々しいバランスを期待させてくれる眺めです。
グラスから立ち昇るのは、青林檎やマスカットを想わせる新鮮な果実感。バニラを想わせる甘やかなニュアンスや求肥のようなしっとりとしたお米感、オレンジ・マーマレードを思い浮かべるビタースウィートな柑橘果実感も漂います。繊細ながらも若々しさを伝える香り立ちはくっきりとしていて生気に満ちた印象。イキイキとした味わいを思わず期待してしまう、そんな香り立ちです。
微炭酸の口当たりは、弾けるというより、溶けるといった感触。舌に触れると輪郭を解き、旨みにじんわりと溶け込んで瑞々しさを展開。清々しさをほのめかしつつ、フレッシュさを引き出します。
澄み切った中に溶け込んだ旨みは艶やかで、豊かさを際立たせ、甘さを錯覚させるほど。その旨みを力強く押し上げるような酸の張りが、鮮明感のある飲み口を表現。また、日本酒「大那」ならではの軽快な苦みが清涼感を与えつつ、きりりとドライな味わいへと昇華させます。口の中に広がのはグレープフルーツのような爽快な苦みと林檎を想わせる艶やかな果実フレーバー。
飲み落とすと、苦みと甘やかさが溶け合った後味がじんわりと口どけ。しっとりとしていながらもドライさが引き出された後口に、ラムネ菓子のような清涼感のある余韻がたなびきます。
研ぎ澄まされた中に綺麗に溶け込んだ旨みを例年以上により際立って感じられる、ほどよい芳醇さが加わった印象の「特別純米 仕込み壱号」。若々しい味わいがしっかりと爽やかな香りを伴って広がり、清涼感とともにすっきりとした後味を形づくり爽やかに楽しませてくれる「初しぼり 無濾過生酒」です。この機会にぜひ、ご体験ください。