【使用米】山田錦 55%精米
【アルコール度数】13度以上14度未満
【使用酵母】協会1401号酵母
【日本酒度】-1
【酸度】1.8
【おすすめの召し上がり方】冷やして
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
栃木県で日本酒「大那」を醸す菊の里酒造による、今やひとつのカテゴリーとして確立した感のある低アルコール原酒のご紹介です。
今回ご紹介のこちらは、55%精米の山田錦を100%使用した特別純米酒。加水していない、「米」と「麹」のみで仕上げたアルコール分13%の火入れの原酒ですが、飲み口が「薄い」とか「軽い」ということは決してなく、適切に溶け込んだ旨みが日本酒「大那」ならではの瑞々しい酸によって引き立てられた鮮明感のある味わいをお楽しみいただける「特別純米13」です。
グラスに注がれた「特別純米13」の色調はごく微かにイエローを溶け込ませた淡いシルバー。クリスタルのように澄んだ輝きを見せ、艶やかな光沢を液面に纏い、液体の健全さをありありと伝えます。グラスの中で軽快に揺れ動く様子には、低アルコールの雰囲気が示され、軽快な中にもフレッシュな味わいが表現される飲み口を想像することができます。
グラスから繊細に漂うのは、白ブドウを想わせる瑞々しい果実感。微かにスペアミントのような柔らかな清涼感と牛皮のようなほんのりと甘やかでもちっとしたイメージのお米感も漂わせます。香り立ちは涼やかで、すーっと素直に、鼻腔に優しいニュアンスを滑り込ませてくるような雰囲気を感じられます。
口当たりはまろやか。柔らかな旨みがしっとりと緩やかに広がります。さらに、日本酒「大那」ならではのフレッシュな酸がきりりと引き締めつつ、旨みの広がりを鮮やかに縁取り。スマートなビター感に引き立てられながら、はっきりとした味わいをくっきりと際立たせて、瑞々しい味わいを楽しませてくれます。口の中に広がるのは、グレープフルーツのような艶やかで清々しい苦みを感じられる柑橘系の果実フレーバー。煌くように溌溂とした香味がもたらされます。
飲み落とすと、味わいはすっと静かに、優しい口どけを展開。じんわりと微かな苦みがこだまする後口に青林檎を想わせる清涼感のある余韻を繊細にたなびかせます。
物足りなさは皆無。香味を引き立てるような酸や苦みによるくっきりとした輪郭が、しっかりと飲んだ感覚をもたらし、同時に清々しさや涼やかさを楽しませてくれる低アルコール(13%)の原酒です。まろやかさがさらに引き出される常温(25℃前後)での飲み口も味わいに膨らみが増して、飲み応え抜群です。この機会のぜひ、ご体験ください。