【使用米】瑞穂黄金 65%精米・五百万石 60%精米・美山錦 55%精米・夢の香 40%精米・亀の尾 65%精米・山田錦 55%精米・山田錦 30%精米
【アルコール度数】16%(原酒)
【使用酵母】うつくしま夢酵母F901・協会9号酵母・煌酵母・NATSUKI・協会1801号酵母
【日本酒度】+1
【酸度】1.82
【おすすめの召し上がり方】冷やして~常温~お燗
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
ひとつの醪から日本酒を搾る際、そのタイミングによって三つに分けられ、それぞれ名称が付けられています。圧力をかける前に最初に出てくる、わずかなにごりを含んだ香り高く溌剌とした味わいのものが多い「あらばしり(荒走り)(新走り)」、にごりが取れた、香味のバランスに優れているといわれる「中汲み(中取り)(中垂れ)」、そして最後が「責め」となります。「責め」は、中取り部分が出尽くした後に圧力をかけて搾ったもので、アルコール分の高い、しっかり強い味わいのあるお酒が取れる反面、雑味も多いといわれるもの。そんな「責め」部分を複数のお酒から取り、ブレンドしたのが今回ご紹介の「SEMEBLEND」なのです。
天明商品の中でも人気の「中取りシリーズ」の零号から弐号までとさらに、純米大吟醸酒としてリリースされた40%精米の夢の香の4アイテムの「責め」をブレンド。「雑味が多い」といわれる「責め」ですが、それに反して天明ならではの透明感のある味わいがこの「SEMEBLEND」にも表現されています。
よく冷やした状態だと、ごく微かな香りにはメロンのようなニュアンスが感じられます。口当たりは滑らか。天明としてはやや密度を抑えめにした旨みが、微かな甘さを伴って柔らかく軽快に広がります。その後、「責め」ならではのはっきりとした苦みが甘旨を抑えこむように現れ、ぎゅっと引き締め。スマート&ドライな冷酒をお楽しみいただけます。
40℃前後だと、香りは冷たい状態の時から大きな変化はなく、微かなままながら、味わいにもたらされる甘旨みが大きなボリュームを獲得します。同時に鮮やかに湧き立つ酸がきゅうぅっと、強めに飲み口を引き締めつつ、鼻までつ~んと抜けていくように、後味にまで閃きます。甘旨×酸のジューシーさと、その後に続くシャープさによってすっきりとした心地よいぬる燗をお楽しみいただけます。
45℃まで温度が上がると、香りにはラベンダーのような優しい芳しさと、微かなシナモンのような甘スパイシーさを獲得。甘旨な味わいのボリュームは最大に膨らみ、同時に柔らかな酸がその甘旨を引き立てるように煌きます。優しい苦みが穏やかに柔らかなキレを表現し、微かな甘いバニラのような余韻がたなびく優雅な上燗を楽しませてくれます。
50℃を超えると香りはバニラのような馥郁とした甘いニュアンスと、微かなナッツのような香ばしさを獲得。軽快な口当たりから微かな甘さを広げ、同時に溌剌とした酸、渋味とも取れるような清々しい苦みがバランス。香り高くも軽快で爽快、痛快な飲み口の熱燗をお楽しみいただけます。