【使用米】夢ささら 55%精米
【アルコール度数】17.0%
【使用酵母】協会1801号酵母
【日本酒度】±0
【酸度】1.6
【おすすめの召し上がり方】冷酒
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
栃木県で日本酒「姿」を醸す飯沼銘醸による、栃木県生まれの新しい酒造好適米「夢ささら」による生原酒のご紹介です。
「夢ささら」は、13年もの歳月を費やして栃木県農業試験場によって開発された新たな栃木県オリジナルの酒造好適米で、昨年2019年がこの「夢ささら」によるお酒のファースト・ヴィンテージとなります。「山田錦」と「T酒25」を掛け合わせ生み出された「夢ささら」は、心白がはっきりしている上、大きく磨いても砕けにくいため、吟醸酒を造るのに適しているという特性を備えているそうです。
そんな日本酒「姿」のセカンド・ヴィンテージの「夢ささら」による純米吟醸の無濾過生原酒です。
グラスに注がれた「姿 純米吟醸 無濾過生原酒 夢ささら」は、ごく微かにグリーンがかった淡いイエローゴールドの色調を呈します。やや軽やかに揺れ動く液体は優しく溶け込んだエキス分をほのめかし、クリスタルのように澄んだ輝きを放ち、溶け込んだ酸の豊富さを伝えます。また、艷やかな光沢で覆われた液面が純良なアルコール分を示唆し、澄み切った飲み口の中に広がる芳醇な香味を想像させます。
グラスから豊かに立ち昇る日本酒「姿」らしい密度の高い甘い香り。林檎のコンポートを想わせるまろやかな甘い果実感。また、甘い果実のニュアンスの奥からほのめかされるビターな香りはライムのような柑橘系の果実を想わせます。さらに、若々しさを伝える青草のようなグリーン・ノートやバニラを想わせる柔らかな甘い香りも漂います。日本酒「姿」らしく湧き出し、溢れるような香り立ちです。
口当たりは、華やかな香りに反し、軽快。ごく微かな炭酸の心地よい刺激が甘さを抑えながらも、さらりとした旨みに伴って日本酒「姿」らしい甘やかなフレーバーが広がります。同時に、ハイトーンな酸が飲み口をきりりと引き締め、パリッとした張りを与え、歯切れのよさを表現。口の中に広がるのは、洋梨のようなマイルドなイメージの果実感。清涼感のあるラムネ菓子のようなフレーバーと清々しいビター感を伴って、甘やかな味わいを涼やかに楽しませてくれます。
飲み落とした後には、甘やかさがゆっくりと、口の端々に染み込んでいくかのように綺麗な口溶けを展開。入れ替わるように台頭するビター感がきりりと引き締まった後口を引き出し、果実感とビター感を溶け合わせたカモミールを想わせる余韻を繊細にたなびかせます。
日本酒「姿」らしい香り高さと酒造好適米「夢ささら」の清涼感が的確に調和し、芳醇なイメージの香味を清々しく楽しませてくれる逸品です。この機会にぜひ、ご体験ください。