【使用米】五百万石 45%精米
【アルコール度数】17.2%
【使用酵母】協会1801号酵母
【日本酒度】+2
【酸度】1.6
【おすすめの召し上がり方】冷やして
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
栃木県で日本酒「姿」を醸す飯沼銘醸による純米大吟醸酒のご紹介です。45%精米の五百万石を100%使用した生原酒。いつもの華やかな日本酒「姿」とは異なった表情を見せる、穏やかな中に秘められた滑らかな旨みがほどよい高級感とともにまろやかな膨らみを楽しませてくれる逸品です。
グラスに注がれた「姿 純米大吟醸 生原酒 五百万石」は、淡い色付きのイエローシルバーの色調を呈します。クリスタルのような澄んだ輝きを放つ液体は健全そのもので、豊富な酸が溶け込んだ若々しい張りのある飲み口を期待させます。液面に浮かび上がる虹色の筋に、純良なアルコール分の存在がほのめかされ、思いの外軽やかに揺れ動く液体の様子には、抑えられたエキス分が示唆されます。
グラスから立ち上るのは、通常の日本酒「姿」の弾けるような南国の果実感とは趣の違った、やや落ち着いたニュアンス。ラベンダーを想わせる花のような香りや、洋梨を想わせるまろやかな果実感、レーズンのような濃縮感のある香りも漂います。甘さと苦みがバランスしたまろやかな味わいが思い浮かぶようなしっとりとした柔らかな香り立ちです。
滑らかでありながらも、通常の日本酒「姿」としてはスマートな印象の、ボリュームを抑えた口当たり。まろやかな旨みから滲み出す甘みを引き締め、力強い飲み口を引き出す張りのある酸と、縁取りを太く描く、コクをもたらすような苦みの調和が甘やかな味わいを鮮明に際立たせます。口の中に広がる味わいにはしっとりとしたマロンクリームのようなフレーバーに加え、ほのかなシナモンを想わせる甘いスパイス感が伴います。
飲み落とすと柔らかな苦みが解け、静かな口どけを展開。消え残る甘やかさと苦みが溶け合い、後口にカラメルソースのようなビタースウィートな余韻がたなびきます。
通常の日本酒「姿」とは異なった質感が表現された、軽やかな中に溶け込んだ豊かな香味が甘さを錯覚させる、ほどよい高級感のある辛口の純米大吟醸酒。まろやかで重みのある味わいを、引き上げ、押し上げるような酸や苦みのバランス感が、ほどよいボリュームと適度な膨らみを引き出した生原酒「姿 純米大吟醸 生原酒 五百万石」です。この機会にぜひ、ご体験ください。