【使用米】山田錦等外米 70%精米
【アルコール度数】17.0%
【使用酵母】協会1801号酵母
【日本酒度】-2
【酸度】1.6
【おすすめの召し上がり方】冷酒
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
栃木県で日本酒「姿」を醸す飯沼銘醸による、契約農家の規格外になった山田錦を100%使用して醸された純米仕込みの普通酒「SG」のご紹介です。
酒米には等級というものがあり、特上・特等・一等・二等・三等・等外、の6つに分けられます。特定名称酒(本醸造酒・純米酒・吟醸酒)を称するためには、三等以上のお米を使用しなければならない、という規定があり、等外のお米を使用する場合は、精米歩合を高くして低温で長期発酵させても、醸造アルコールを使用しなくても、すべて「普通酒」という扱いに(使用されるお米の内、きちんと整った米粒の割合が90%以上で特上米、80%以上で特等米、70%以上で一等米、60%以上で二等米、45%以上で三等米、45%未満が等外米)。使用したお米の銘柄をラベルに記載することもできないのですが、この「SG」には、等外の山田錦が70%精米にて全量使用されています。
いつもの「姿」の文字はラベルにありませんが、ちょっと訳ありの「姿」として「S」と「G」のアルファベットふた文字で、「姿(SUGATA)」を表現したラベルとなっています。
微かな黄色を溶け込ませた艶やかな液面。酸の高さからか強い輝きが液体の内側から放たれているような健全さをありありと表現する外観です。
香りにはクリーミーな印象を受けます。穏やかな香り立ちからは、穏やかに白い花を想わせる清楚なニュアンス。炊き立てのお米のようなふくよかな香りや、懐かしいキャンディ「れもんこりっと」のようなミルキー&シトラシーな香りも感じられます。精米歩合70%とやや低精米によるもっちりとしたニュアンスに、柑橘系の果実のような爽やかな香りが溶け込んだ心地よい香り立ち。むせ返るような華やかな香りの「姿」としては、趣の違いを感じますが、ふんわりと心地よい芳香です。
口の中に広がる風味には、シナモンのような甘いスパイス感と青草を想わせる若々しいニュアンス。控えめな旨みがしっとりと滲み、日本酒「姿」ならではの酸が優しく煌き、柔らかな飲み口にスマートさを表現。まろやかでありながらも甘さを抑えた、爽やかな味わいをお楽しみいただけます。
スレンダー(Slender=すらりとした)で、ジェントル(Gentle=穏やかな)な「SG」ですが、時間の経過と共に香味が花開き、豊かさをじわじわと獲得。開栓した翌日には、シャープ(Sharp=鮮明な)で、グラマラス(glamorous=艶やか)な「SG」を楽しませてくれます。すぐ(SUGU)に、急いでボトルを空にせず、あえて翌日に持ち越すのも、この「SG」の楽しみ方のひとつ。そんな「SG」を、ぜひ。