【使用米】岡山県産雄町 60%精米
【アルコール度数】17度
【使用酵母】協会7号酵母
【日本酒度】+15
【酸度】2.1
【おすすめの召し上がり方】冷酒
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
神奈川県で日本酒「昇龍蓬莱」「残草蓬莱」を醸す大矢孝酒造による純米吟醸酒のご紹介です。岡山県産雄町を100%使用したきもと仕込みによる生原酒のお酒。槽場(=お酒を搾る場所)で直ぐに、直に、濾過することなくボトルに詰められた生原酒。「雄町」ならではのきめ細かく密度の高い旨みと生酛造りによる張りのある酸が調和した滑らかでありながらも力強い飲み口を楽しませてくれる逸品です。
グラスに注がれた「純米吟醸 雄町60 槽場直詰 無濾過生原酒」は「直詰」ならではの炭酸の粒をグラスの内側に張り付かせ、爽やかな口当たりを期待させます。淡いイエローを溶け込ませた液体は、磨かれたかのようにシルバーに輝き、クリスタルのように澄んだ輝きを呈し、豊富な酸と純良なアルコール分の存在を示唆。爽やかで溌剌とした飲み口をイメージする生気に満ちた印象の外観です。
グラスから漂うのは、ほのかな甘い香りと、若々しい植物的なニュアンス。ミルクケーキのような甘い乳製品感に加え、林檎のコンポートのようなまろやかな果実感。若草のようなグリーンなノートに加え、ココナッツやシナモンを想わせる爽やかな甘いニュアンスと甘いスパイス感も漂います。生酛造りのお酒らしく複雑な香気を楽しませてくれる香り立ち。味わいに伴って広がる豊かなフレーバーが想像できるような芳香です。
微炭酸のきめ細かな粒がチクチクと心地よい刺激をもたらす爽やかな口当たり。「きもと」ならではの密度の高い旨みが滑らかさを感じさせながらも、若々しい酸が弾けるように広がり、飲み口に張りと瑞々しさを表現。口の中に広がる和梨を想わせる艷やかな果実フレーバーが甘やかさを引き出し、じんわりと滲むビター感が美しいほどに澄み切った質感の中にもたらされ、甘やかな果実フレーバーを引き立たせつつ、ドライな味わいを清々しく鮮やかに際立たせます。
飲み落とした後に広がるのは、酸と苦みが煌くような瑞々しさとドライさを兼備した爽快な後味。ひりつくほどに引き締まった後口に、カモミールのようなビターさと果実感を携えた余韻を繊細にたなびかせます。
「きもと」らしい複雑さや豊かさが綺麗にまとめ上げられたことによるスマートさが、涼やかで心地よい飲み口を楽しませてくれる「きもと純吟 雄町60 槽場直詰無濾過生原酒」です。この機会にぜひ、ご体験ください。