【使用米】雄町 55%精米
【アルコール度数】16.4度
【使用酵母】協会9号系ブレンド
【日本酒度】+2
【酸度】1.25
【おすすめの召し上がり方】冷やして~常温~お燗
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
栃木県「松の寿」の松井酒造店による純米吟醸酒のご紹介です。55%精米のひとごこちを100%使用、協会9号系の酵母をブレンドして仕込まれた火入れのお酒です。こちらのお酒、昨年2017年よりフランスで開催されている、フランス人によるフランス人のための日本酒のコンクール「KURA MASTER 2018」の「純米大吟醸酒&純米吟醸酒部門」に於いて「プラチナ賞」を受賞。「KURA MASTER」では、フランス人を中心としたヨーロッパの方々で、ソムリエ、アルコール飲料のスペシャリスト、レストランや専門店の経営者、シェフ、料理学校など、飲食業界で勤務されている方が全ての出品酒をブラインドでティスティング。フランスでの日本酒のマーケット拡大を視野に入れたコンクールなんだそうです。
グラスから漂うのは酒造好適米「雄町」ならではの清々しいニュアンス。青林檎のような若々しい果実を想わせる香り。ペパーミントのような清涼感のあるニュアンスも感じられます。豊かに立ち昇る香りは爽やかで涼やか。日本酒「松の寿」らしいスマートでスムーズな飲み口をありありと想像させる香り立ちです。
口当たりは日本酒「松の寿」ならではにマイルド。
きめ細かく滑らかな旨みがしっとりと、舌に染み込むように柔らかく広がり、その旨みに寄り添うように瑞々しい酸が優しく煌きます。さらに、ごく微かに溶け込んだ炭酸が爽やかさをちょい足しし、飲み口にフレッシュさを表現。口の中で膨らむのは洋梨のようなまろやかな果実感のある甘やかなフレーバー。艶やかでやや濃いめの味わいを優しい辛味が引き締めて、しっかりとした味付きを爽やかに楽しませてくれます。飲み落とすと、まろやかな苦みの優しいキレ。清々しい後口をスミレの花のような余韻が繊細に、芳しく長い尾を引き、ゆっくりと幕を下ろしていきます。
「松の寿 純米吟醸 雄町 火入れ 28BY」は、温めても美味。
40℃前後で旨みがボリュームを増し、柔らかな飲み口を獲得。緩やかに広がる甘やかさが心地よいまろやかなぬる燗を楽しませてくれます。
45℃前後で酸がイキイキと湧き立ちます。滑らかな旨みを包み込んでピリッとスパイシーな舌触りを表現。柔らかな中に引き締まった表情を見せる辛口の上燗が表現されます。
50℃を超えてくると清々しい飲み口が引き出されます。穏やかな酸と軽快さを獲得した旨みがバランス。すーっと優しく広がり、ふわっと軽やかに膨らみ、きりりとキレていく熱燗をお楽しみいただけます。
溶け込んだ豊かな旨みが綺麗に束ねられ、ボリューム感とスマートさを同時に表現した飲み口。豊かで膨らみのある質感ながらも織り成す味わいは鮮明で清澄。「雄町」のふくよかで艶やかな質感に、日本酒「松の寿」らしい端整さがバランスした、エレガントでチャーミングな「純米吟醸 雄町 火入れ 28BY」です。