【使用米:麹】山田錦 60%精米
【使用米:掛】出羽燦々 60%精米
【アルコール度数】12%
【使用酵母】非公開
【日本酒度】-8
【酸度】1.8~2.0
【おすすめの召し上がり方】冷やして
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
神奈川県「昇龍蓬莱」「残草蓬莱」の大矢孝酒造による、もはや、いちジャンルを確立したと言っても過言ではない低アルコール原酒「Queeen(クイィーン)」の熟成品、26BY商品のご紹介です。当時の資料を確認したところ、25BYまでは「昇龍蓬莱」ブランドで「純米吟醸 低アルコール 槽場直詰無濾過生原酒」としてリリースされていたものがこの26BYでリニューアル。「Queeen(クイィーン)」なるネーミングが生まれたのもこの26BYからです。そんな、記念すべき「残草蓬莱 純米吟醸 Queeen 槽場直詰無濾過生原酒」のファーストヴィンテージをマイナス5℃の氷温庫にて長期間の熟成をした自店熟成酒。ほのかに纏った熟成感と、「槽場直詰」ならではの微炭酸による格別のフレッシュさをしっかりと保ち、軽快な飲み口に溶け込んだ、美しいまとまりのある鮮明な味わいをお楽しみいただける純米吟醸「低アルコール原酒」26BYです。
注がれたグラスの内側に、画像にあるとおりおびただしい数の炭酸の小さな粒が張り付きます。29BYまで順次試飲してきた記憶を辿ると炭酸のボリュームは、当該26BYが最も強い印象があります。黄変などもまったく見られず、クリアな、くすみのない、健全な外観を呈しています。
開栓してすぐは、花の蜜のような甘い香りと若草のような青いニュアンス。八反錦や若い雄町でしばしば出会うふっくら、しっとりとしていながらもフレッシュさを表現する香り立ちを感じられます。ひどく熟成していない貴醸酒などでも嗅ぎ取ることがあるような密度の高さをイメージする芳香で、飲み口の豊かな表情が思い浮かびます。開栓翌日には香りは優しく、ユリの花のようなニュアンスをほのかに漂わせます。
口当たりは熟成を経たとは思えないほどに爽快。微炭酸のピチピチとした感触に包まれた柔らかく静かに、舌に染み込んでいくような旨みが、艶やかな甘さを滲ませながら、軽快、且つ、爽快に広がります。その甘みに溶け込んだハイトーンな酸が味わいにくっきりとした甘酸っぱさを展開。微かな瑞々しさをほのめかしながら、しっとりと落ち着いた雰囲気の飲み口を表現。まろやかな苦みが際立てたその味わいには、バレンシアオレンジを想わせる風味が優しく煌きます。綺麗に溶け込んだまろやかなニュアンスは軽快&鮮明な味わいにコクをもたらします。
飲み落とした後にはすうぅーっと、静かに波が引いていくような綺麗なアフター。ナッツのような香ばしさがふくらみ、アップルパイのような余韻を艶やかにたなびかせます。
2018年10月の時点では、香りにほのかな熟成感が現れ、味わいにも新酒の時とは違うフレーバーが広がります。が、若いときと変わらない甘酸っぱさや微炭酸がしっかりと残されているので飲み口は相も変わらずのフレッシュさ。鮮明感のある味わいをすいすいとお楽しみいただけます。
「残草蓬莱 純米吟醸 Queeen 槽場直詰無濾過生原酒 26BY 1800ml」は、温めても香味のまとまりはバラける事なく、サラリとした舌触りのまま鮮やかな味わいを楽しませてくれます。甘さをグッと抑えめにしたはちみつレモンのような甘酸っぱさと、飲み込んだ後にスカッと清々しい後味を楽しませてくれます。
長い期間を超低温で眠っていたためか、開栓したばかりだと本領を発揮してしきれていない印象があります。空気に触れ、じわじわと目覚めるのは早くても数時間後。ゆっくりと刻まれてきた時に想いを馳せ、ゆっくりと味わっていただきたいと思います。特別に取り置いておりましたごくわずかの数量、1800mlサイズのみのご紹介です。ご利用はお早めに。
熟成によって若々しさを保ったまま豊かさを身に付けた同商品の27BYもございます。こちらも併せて、ぜひ。