【使用米】滋賀県産玉栄 50%精米
【アルコール度数】16%
【使用酵母】京都2号(7号系)、自社酵母 No.19
【日本酒度】非公開
【酸度】非公開
【おすすめの召し上がり方】冷酒
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
滋賀県で日本酒「笑四季」を醸す笑四季酒造による「竹島榮三郎」シリーズ商品のご紹介です。
いただいた資料によるとこの「竹島榮三郎」シリーズは、定番酒である『「Sensation(センセーション)」シリーズの上位版として、ラインナップの中でミドルクラスに当たる』のがこの「竹島榮三郎」シリーズであると紹介されています。
さらにこの「竹島榮三郎」シリーズのコンセプトとして『全量を同じ品種を使用したことで滋賀県産の酒造好適米の個性を引き出し、きれいな甘みを印象づけるため先代当時の時代に蔵内の吟醸もろみから分離された酵母を使用し、あらためて笑四季にしかない個性を表現しています。』と、アナウンスされています。
そんな「竹島榮三郎」シリーズのこちらは、滋賀県産の「玉栄」を100%使用して醸されたお酒です。
『玉栄ヴァージョンは、独特の硬質感と穀物感の野趣の強い玉栄から爽やかさとバニラを思わせる甘い雰囲気を出すよう心がけました。』との説明がなされていました。硬質なお米のため豊かな味わいを引き出しにくいと言われる「玉栄」のお酒に「笑四季」ならではの甘やかさを表現。爽やかに楽しませてくれる逸品です。
青と黒が入り混じったラベルの中に蔓のようなものが描かれることで『野趣』が表現され、いくつかの淡い色の花びらのようなモチーフが配置されています。水色は『爽やかさ』を、ピンクが『甘やかな雰囲気』をそれぞれ表現。また、オレンジを基調とした手まりのような球体が、引き出された『バニラ』を想起させます。
そんな「竹島榮三郎 玉栄 火入」が注がれたグラスは、微かにグリーンがかった淡いイエローシルバーの色調を呈し、その若々しさと健全さをありありと伝えます。輝きにあふれる液体を光沢のある液面が美しく覆い、純良なアルコール分と酸の豊富さが、また、軽やかに揺れ動く様子には、『硬質』な「玉栄」からのエキス分の優しい溶け込み具合が示唆されます。
グラスから立ち昇るのは、艶やかさと爽やかさを兼ね備えた甘やかでありながらも清々しいニュアンス。青林檎を想わせるフレッシュな果実感に加え、若草のようなグリーン・ノート。ジャスミンのような甘く柔らかなフローラルな香りも嗅ぎ取ることができます。開栓後やグラスに注いだ後の時間の経過とともに香りの成分がまとまり、メロンのような芳醇な香り立ちへと昇華。味わいにもたらされる豊かなフレーバーを期待させてくれます。
軽快な口当たりながらも、甘やかなエキス感が密度を高めて舌の上で柔らかな膨らみを見せ、ほどよいボリュームのあるまろやかな飲み口を表現。さらに、艷やかな旨みが清涼感のある風味を伴って広がり、じんわりと湧き上がるような酸味と調和して瑞々しい味わいを楽しませてくれます。口の中に広がるのは、バレンシアオレンジを想わせるビタースウィートな柑橘果実感と『バニラ』のようなマイルドで甘やかなフレーバー。円みのあるビター感によって鮮明感が引き出されつつ、舌に染み込んでいくような柔らかな質感をも兼備し、歯切れのよい芳醇な味わいを爽やかに楽しませてくれます。
飲み落とした後には、ビター感が柔らかく解け、同時に艶やかな甘さがゆっくりと、静かな口溶けを展開。消え残る微かな酸の残響が引き締めた後口にスミレの花を想わせる清楚な甘やかさのある余韻を繊細にたなびかせます。
スマートな骨格にふくよかな肉付けを施した印象の豊かな香味が柔らかくもほどよい締りを保ち、爽やかに楽しませてくれる、バランスに優れた「竹島榮三郎」の逸品「玉栄」です。この機会にぜひ、ご体験ください。