【使用米】高畠産出羽燦々 50%精米
【アルコール度数】16%
【使用酵母】Y701(山形県培養の協会7号)
【日本酒度】非公開
【酸度】非公開
【おすすめの召し上がり方】冷やして~常温
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
『米鶴 30BYスピンオフ企画第7弾』「生もと純米大吟醸 一度火入れ」です。
米鶴酒造さんの代表銘柄である「米鶴」の酒造りに技術的なチャレンジを加えて生み出される、試行錯誤の段階という位置づけのお酒を、ごく限られた日本酒専門店だけにご紹介くださり、販売を託していただけるというものです。
このスピンオフ第7弾、米鶴酒造のある山形県・高畠町で栽培された酒造好適米「出羽燦々」を50%精米にて100%使用し、協会701号酵母によってアルコール発酵させた生もと造りの純米大吟醸酒。1800ml瓶を600本、720mlを400本ほどしか製造されなかったという少量生産の販売店・数量限定の逸品です。
グラスに注がれた「米鶴 きもと純米大吟醸 一度火入れ」は、淡いイエローを溶け込ませたシルバーの色調を呈します。軽快に揺れ動くその様子は、日本酒「米鶴」らしい軽やかな飲み口を想像させます。
グラスから漂う香りは繊細に、透明感のあるニュアンスを伝えてきます。青林檎を想わせる果実のような瑞々しい香りがほんのりと、また、ごく微かに若草のような植物的なニュアンスも感じられます。フレッシュな香り立ちで、ラベルなどの情報がなければ「生もと」だと気付く事ができるであろうか?(いや、気付くことはできない)といった具合の反語表現が浮かぶほどの若々しい芳香です。
香りに反して味わいは「生酛」ならではの、きめ細かな旨みとまろやかで高い酸が調和したくっきりとした口当たり。滑らかに広がる旨みがほのかな甘さを滲ませつつ、それを追うようにビター感がきりりと引き締めて爽やかな飲み口を表現。さらに、味わいに瑞々しさをもたらす酸の存在感が同時に鮮明感に寄与。レモンクリームを思い浮かべる、しっとりとしていながらも清涼感のあるフレーバーが鮮やかに広がります。飲み落とした後には、柔らかなビター感による優しいキレ。清々しい後口に百合のの花のような清楚な甘い余韻をたなびかせます。
また、「米鶴 生もと純米大吟醸 一度火入れ」は、温めても美味。
お燗をつけると、きりっと引き締まった苦みが閃く清々しい口当たり。清涼感が広がる飲み口に柔らかな旨みが軽快に広がり、滑らかな酸が控えめな瑞々しさをもたらします。口の中に広がるのは「ヨーグレット・ハイレモン」を想わせるフレ-バー。甘さをほとんど感じさせずに甘酸っぱい風味を優しく表現するお燗酒をお楽しみいただけます。
生もとならではの豊かな旨み・酸・苦みが調和し、飲み口に適切に表現された「生酛純米大吟醸 一度火入れ」。味わいに豊かさを感じるものの、日本酒「米鶴」らしい透明感や軽快な口当たりをしっかりと固持しつつ、鮮やかに誇示。生もとらしい部分とらしくない部分が溶け合い、引き立てあって、米鶴らしいエレガントな香味の「生酛」そして「純米大吟醸」が展開されています。この機会にぜひ、ご体験ください。