【使用米】奈良県産吟のさと 70%精米
【アルコール度数】15%
【使用酵母】酵母無添加(自然酵母)
【日本酒度】非公開
【酸度】非公開
【おすすめの召し上がり方】冷やして~常温~お燗
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
奈良県で日本酒「花巴(はなともえ)」を醸す、美吉野(みよしの)酒造による樽酒「樽丸」のご紹介です。
吉野杉で造られた杉樽で約7日間貯蔵した純米酒。吉野杉は通常の杉とは異なった方法で栽培され、土地と風土の影響によって、貯蔵されるお酒の酒質への影響の少ない「樽丸」を生み出す杉となります。
しっとりとした甘やかさと杉樽の清々しい香味がマッチ。日本酒「花巴」の個性的な味わいにさらに磨きをかけた樽酒「花巴 樽丸 純米樽酒 酵母無添加」です。
色調は艶やかなゴールド。照明の光を受け止めて放たれるクリスタルのような透き通った輝き。落ち着いた外観で、グラスの中で緩やかに揺れ動き、液体に溶け込んだエキスの豊かさを雄弁に物語ります。
香りには刺身醤油のような甘さがコクを牽引しているような柔らかな発酵のニュアンス。カンロ飴や白胡椒のような香りも感じられます。杉樽のニュアンスは優しく香り全体を包み込むように広がり、爽やかさをほんのりと表現。「クセ」と捉えてしまうような強さはなく、ふっと、すっと、スマートに漂います。
口当たりは軽快、且つ、鮮明。甘さと酸味の溶け合った柔らかさと爽やかさを併せ持った味わいが、杉樽からもたらされる優しい渋味に引き締められ清々しさを伴って広がります。口の中に広がるのは、カマンベールチーズのようなドライ、且つ、クリーミーなビター感と、ほのかなセロリを想わせる植物的なグリーンなフレーバー。飲み落とした後にはぎゅっと、苦渋による清々しいキレ。香ばしいスパイスのような余韻と煌くような酸味の残響が繊細に漂い、静かに幕を引いていきます。
「花巴 樽丸 純米樽酒 酵母無添加」は、温めても美味しくお飲みいただけます。
温度が上がるごとに香りは杉樽のニュアンスを抑え、味わいはより鮮やかに変化。甘さと酸味、渋味のバランスが美しく調和する50℃前後の熱燗、杉樽感やや強めで、苦渋が清々しいキレに貢献する、40~45℃のぬる~上燗、どの温度帯も表情を変えて、心地よいその味わいで癒してくれます。
前面に出過ぎない杉樽感が、香味を綺麗に、清々しく引き立てている印象の、日本酒「花巴」による樽酒「樽丸」。冷やしすぎるとその個性はやや抑えめになり、爽やかさを充分お楽しみいただけます。が、常温~熱燗の魅力的な香味は必飲の上質さです。