【使用米】山田錦 58%精米
【アルコール度数】16%
【使用酵母】非公開
【日本酒度】非公開
【酸度】非公開
【おすすめの召し上がり方】冷酒
【冷蔵の有無】冷暗所での保存
【開封後賞味期限】開封後はなるべく早めにお召し上がり下さい。
山口県で「三好」「阿武の鶴」を醸す阿武の鶴酒造による「ゴーヤ」のご紹介です。「ゴーヤ」とは言え、「ニガウリ」の別名でもよく知られた緑色のいぼいぼの苦みが際立ったお野菜ではなく、阿武の鶴酒造に縁のある「58(5(ゴー)8(ヤ))」になぞらえた日本酒。無濾過の純米生酒です。
いまや華々しい復活を遂げた阿武の鶴酒造ですが、34年もの長い期間休蔵していました。その休蔵した年が昭和58年。さらに、造り手の三好隆太郎氏は、奇しくも阿武の鶴酒造の休蔵と同じ昭和58年が生まれ年。そんな「58」という数字を大切にしていきたいという想いから、「58」なる数字をモチーフとした58%精米の山田錦を100%使用した日本酒「58(ゴーヤ)純米酒」が生み出されたのです。
阿武の鶴酒造のお酒らしく、相変わることなく目を引くデザインを施されたボトルには、ゴーヤを握った女性(恐らく)の左手がポップに描かれています。ぴんと立てられた小指がより一層、このお酒をアピールしているように感じられます。
グラスに注がれた「58(ゴーヤ)」の色調は、ほのかに輝きを放つ淡いゴールド。健全な熟成を経てきたことが伺える綺麗な色付きです。
立ち昇る香りは、芳醇な甘いイメージを伝えてきます。イチジクの砂糖煮や洋梨のような果実を想わせる香りに、蜂蜜や、微かなナッツのようなニュアンスが調和。さらには、ほんのり、ぴりっと、シナモンのようなスパイシーさも嗅ぎ取ることができます。
柔らかな甘みが蜜のように艶やかに広がります。日本酒「阿武の鶴」らしく旨みはきめ細かく、密度が高く、舌触りはクリーミーと言えるほどにマイルド。こなれた酸が旨みとバランスして、芳醇さを保ったまま飲み口を優しく引き締め、柔らかく爽やかな味わいを表現。口の中にブドウ果汁のような瑞々しさとネーブルオレンジのようなビタースウィートな柑橘果実フレーバーが鮮やかに広がります。
飲み落とした後には、まろやかな苦みによる柔らかなキレ。ゆっくりとボリュームを絞っていくような余韻にはスパイスのようなドライな風味が清々しくたなびきます。