Book Road ～葡蔵人～（ブックロード）富士の夢 1604-34 750ml

「葡蔵人」と書いて「ブックロード」と読む、日本ワイン「Book Road ～葡蔵人～」。

葡萄の「葡」、酒蔵の「蔵」、ブドウ栽培農家の方々が育てた葡萄を、ワイナリーである「ブックロード」が間を取り持ち、ワインへと昇華させつつ、多くの「人」に伝えていきたい、繋がっていきたい、という想いで名付けられというワイン「Book Road ～葡蔵人～」。「Book Road ～葡蔵人～」ワインが家にあると思うと、続きが気になって仕方がない「本（Book）」が家にあるときみたいに、帰りの「道（Road）」をうきうきして家路に付くような、魅力的な香味を持ったワイン…という勝手な解釈を思いついてしまう、心地よい語感と心躍るような香味を携えたワイン「Book Road ～葡蔵人～」です。

「ブックロード・ワイナリー」は、2019～2020年の時点で3造り目となる新しく設立されたワイナリー。古くから職人が多く「ものづくり」の町としてよく知られた御徒町から蔵前地域【カチクラ】なる通称で呼ばれる台東区でのワイン造りです。すべてのワインに国産の葡萄を100％使用した、東京・下町 “都市型” ワイナリーによる「日本ワイン」です。

東京都台東区で日本ワイン「Book Road ～葡蔵人～」を醸す東京下町ワイナリー「Book Road（ブックロード）」による、茨城県八千代町産のブドウ「富士の夢」を100％使用して仕込まれた赤ワインのご紹介です。

「富士の夢」は、日本古来の山葡萄「行者の水」と、国際品種である「メルロー」の交配によって生み出されたブドウ品種です。メルローらしい艶めかしさと山葡萄的力強さが同時に沸き立ち、次第に溶け合いながら、美しく調和した香味を楽しませてくれる「Book Road（ブックロード）」の逸品です。

ラベルにワイングラスとともに描かれているのは「あんぽ柿」。この「富士の夢ワイン」の滑らかな質感と「あんぽ柿」のとろりとした果肉の食感のイメージが重なること、また、さらには、このワインとマッチする食材としてもこのしっとりジューシーな干し柿が挙げられるとしての「あんぽ柿」ラベルです。

すべてのワインのラベルにお料理や食材の絵が描かれている「Book Road ～葡蔵人～」ワインですが、出来上がったワインをワイナリーの皆さんで飲みながら、合う食事を考え、提案しあいながら何を描くかを決めるんだそうです。

また、「富士の夢」の記述の下に「1604-34」なる暗号めいた数字が記載されています。ブックロード・ワイナリーでは、ヴィンテージの標記はしないそうですが、その代替的なものとしてこの数字が使われています。まず、「16」は、Book Road ワイナリーを運営する「K’s Project」の創業から16年目であるということ。その次の「04」は、Book Road ワイナリーの4年目。ハイフンの後の「34」は、このワインの仕込みの順番が34番目であることを表現しています。

グラスに注がれた「Book Road ～葡蔵人～ 富士の夢」が呈するのは、ピンクを溶け込ませたパープル。中心部分をしっかりと黒に近い色で染め、綺麗なバイオレット・カラーで細く美しい縁取りを施し、エキス分の豊かな若々しい外観を見せつけます。艷やかな光沢で覆われた液面は、溶け込んだ要素の純良さをありありと伝え、飲み口に引き出される張りと鮮明感を期待させます。アントシアニンやポリフェノールが豊富と言われる「富士の夢」のワインならではの豊かな色付きです。

グラスから豊かに立ち昇るのは、黒っぽい果実を想わせる芳香と香ばしいニュアンス。「メルロー」が思い浮かぶブラックベリーやプルーンのような果実感や、酸味を感じさせる紫蘇梅、植物の茎やグリーンオリーブの塩漬けような香りも漂います。豊かな中に散りばめられた香りの要素が競い合うように沸き立ってくる溌剌とした香り立ち。それでいて、深刻なほどの複雑さはなく、綺麗にまとまり、親しみやすい爽やかな甘酸っぱい香りを楽しませてくれます。

軽快でありながらもエキス分の豊かさを感じさせる張りのある口当り。酸味が鮮やかに煌く中にスマートな果実味が伸びやかに広がり、伴ってほのめかされるブルーベリーを想わせるフレーバーと溶け合って、甘酸っぱい果実感を表現します。渋味成分はさらりとした舌触りながらもごく微かな甘い味付けを含んだビターなニュアンスを持ち、甘酸っぱい香味を優しく引き締めつつ、鮮明に際立たせます。

飲み落とした後に広がるのは、ビター感によるキレにも似た清々しさ。爽やかさが引き出された後口には、赤紫蘇のような香ばしく酸味を感じさせる余韻を瞬かせます。

ブドウ品種「富士の夢」の豊かな香り、力強い味わいを余すところなく引き出した、飲み応えのある「Book Road ～葡蔵人～」ワイナリーによる辛口・ミディアムボディの逸品です。黒果実感や土っぽさにハーブのようなニュアンスが加わった香味に、バルベーラやテンプラニーリョのワインを思い浮かべる瞬間があります。日本ワインファンのみならず、伝統国のワインをお好きな方にも自信を持っておすすめできるワインです。この機会にぜひ「Book Road ～葡蔵人～ 富士の夢」を、ご体験ください。