【ヴィンテージ】 | NV(2018年収穫ブドウ使用) | 【容量】 | 750ml |
【原産国】 | イタリア | 【地方】 | ヴェネト州 |
【地区】 | - | 【市区町村】 | - |
【品質分類・原産地呼称】 | ヴィーノ | ||
【格付け】 | - | ||
【使用ブドウ品種】 | マルヴァジア、フェルナンダ、モスカート | ||
【醸造・熟成】 | |||
【アルコール度数】 | 11% | 【色】 | 白 |
【種類】 | 弱発泡性ワイン(2.6気圧) | 【味わい】 | 辛口・ミディアムボディ |
イタリア・ヴェネト州の造り手「モンテ・デイ・ロアリ」による弱発泡性ワイン「フリッツァンテ」のご紹介です。
「モンテ・デイ・ロアリ」は、ヴェネト州北部、ロンバルディア州との州境に位置するガルダ湖にほど近いモンテ・ママオルでオーガニックに取り組む自然派のワイナリーです。ビオディナミ農法を実践し栽培されたブドウを手摘みで収穫。SO2(酸化防止剤)を添加する事なく、テラコッタの壷(アンフォラ)を使用し、天然酵母でアルコール発酵(一次発酵)。さらに、炭酸ガスを得るため、乾燥させたブドウからの天然ジュースを加えて瓶詰めし、瓶内で二次発酵をさせた後にリリースとなる、フレッシュさが心地よい、白・フリッツァンテです。
ラベルに小さく記載のある「TRIPLE “A”(トリプル・アー)」は、昔ながらのナチュラルなワイン造りを推し進めるグループに属していることを伝えるもの。これは「AGRICOLTORI=農民」「ARTIGIANI=職人」「ARTISTI=アーティスト」と、三つの言葉の頭文字である”A”を表現するものです。
AGRICORTORI=農民:ブドウ畑を直接栽培している人だけが、人とブドウ樹の正しい関係を確立し、自然な農学的介入によって排他的に健康で熟したブドウを得ることが可能となります。
ARTIGIANI=職人:その手法と能力は、ブドウ本来の品種特性を変えず、ワインにもたらされる特徴をも変えることなく、ワインとその生産工程を実現するために必要です。
ARTISTI=芸術家:造り手の「芸術的」な感性だけが、その仕事と造り手自身の手法を尊重し、土地とブドウの特徴が高められた素晴らしいワインに命を吹き込むことができます。
そんな三つの”A”で始まる言葉に基づいた理念に沿ったブドウ栽培とワイン醸造を行う造り手による自然派ワインであることを示すため、ラベルに「Triple ”A”」が記されるのです。
ノン・フィルター(無濾過)で瓶詰めした「ソールティ」は、瓶底に多めに澱を見ることができます。これは、雑味や口当たりを悪くするものではないので、透明感溢れるクリアな状態も、やや厚みが加わる印象のマディな状態も、どちらもお試しいただき、それぞれの表情の違いを存分にお楽しみください。
ボトルを封じるのは、ソフトな風合いの白い王冠と淡い緑色をしたシール。そのシールを剥がすと現れる星。月や星、天体も重要視する「ビオディナミ」の造り手だからなのかと勝手な想像が膨らむ、星つき王冠キャップです。
グラスに注がれた「ソールティ」は、ごく小さな炭酸の泡の粒を細い筋を描くように立ち昇らせます。ほんのりとしたにごりを溶け込ませた液体は淡いイエローゴールドの色調を呈し、柔らかな輝きを穏やかに揺らめかし、豊富な酸、純良なアルコール分が溶け込んでいることをありありと伝えます。
グラスから立ち昇るのは、あんずのような柔らかく甘酸っぱい果実感。青林檎のような新鮮な果実や、レモングラスを想わせる、清々しい柑橘果実と若々しい植物的ニュアンスも漂います。綺麗に束ねられた香味成分が、鼻腔を軽やかにすり抜け、ふわりと解けるような、そっと、その芳しさを伝えてくる香り立ち。清々しい香味を伴って広がる瑞々しい果実味を期待させてくれます。
ぴちぴちと若々しく、炭酸ガスが優しく弾ける心地よい刺激を伝える爽快な口当たり。口の中いっぱいに鮮やかに広がる清々しいライムのような柑橘果実フレーバーが、引き締まった酸味と調和し、果実味をスマートに仕立て上げ、すっきりとした辛口の味わいを楽しませてくれます。
飲み落とすと、グレープフルーツを想わせる、艶やかでビターな清々しい後味。綺麗に洗い流された後口に、じんわりとした酸味の残響がこだまし、清涼感を漂わせつつ、ほろ苦みが余韻を形づくり、ドライな印象を際立たせます。
ラベルの優しいグリーンがそのまま味わいを表現しているような、新緑の中で新鮮な果実を齧るような若々しい飲み口の「ソールティ」。柔らかな果実味を爽やかな炭酸が鮮明に際立たせた、フレッシュな飲み口。人工的なものを排除した造りによるピュアな味わいをイキイキとお楽しみいただける弱発泡性ワインです。
弱発泡ワインとはいえ、ガス圧は2.6気圧とフリッツァンテとしてはやや強め。なので、開栓と同時に貴重な「ロッサネル」が、炭酸ガスと共に吹き零れてしまう可能性もあります。よく冷えた、静かに置いておいた状態で、慎重に栓抜きを操り開栓していただくことをお勧めいたします。